ひとりごとの記録

主に音楽、アイドル、菊池風磨くんのオタクのひとりごと。

テイク5

小学生の頃、雲ひとつない青空を見て「なんかもったいない」っていう話を親にしたら、「よくわかんない」と返されたことを思い出しました。

 

もったいないって思う感覚は今もあります。雲があれば思わないんだけど、雲がひとつもない透き通った青空を見て思う。雲があれば、呑み込まれそうなくらいの青に雲が装飾をしてくれるから。

 

例えるなら、"綺麗すぎて怖い"っていう感覚と近いのかもしれません。

 

なんていうか、綺麗なのに見ることしか出来ないのがもったいないと思うというか。綺麗〜で終わってしまって、それ以上は何もない。どうすることもできないのがもったいない、感じ。

夜景とか海とか、他に綺麗なものを見てもそんなことは思わないのに、青空だけは思う。これ言うと詩人みたいで嫌なんだけど、綺麗なもの見ても感動するだけで何もできなくて、人って無力なんだなーと思う、みたいな。

 

こういうの、二宮くんと話してみたら絶対面白いんだろうなーって思います。他にもそうやって思う時が、たまにある。

だって雨のことを"縦スクロール"と言う人だよ。

今全然思い出せないけど、たまに変な性癖持ってる人だから(褒めてます)。どう捉えるんだろうなあって思う。知りたい。

 

 

「女の人はね、歳とともに生きる場所を変えていくんだよ」

 

高1の頃、親戚のおばさんと話してた時に言われた言葉。何気ない会話の中で出てきた一言だったけど、妙に納得して、それからずっと覚えてた。そして今になってなぜか思い出すことが増えました。

 

きっかけは、年末年始にお婆ちゃんの家に家族で帰省した際、父親が高校の頃の同級生と飲みに行ったことで

 

「お母さんとかみのりお姉ちゃん(私が呼んでいる叔母のあだ名)は、あんまそういうの(学生時代の友達と飲みに行く)無いよね」

 

なんてことを叔母に聞いてみたからでした。

素朴な疑問。そしたらあんな深い答えが返ってきた訳ですね。いや、狙って深い答えを出したつもりはなかったのかもしれないけど、私にとってはかなり心に残る答えだった。

 

「女の人はさ、就職して会社の人たちと仲良くするようになって、結婚したら今度は近所の人たちと仲良くするようになって、子供ができたらママ友とかと仲良くするようになる」

「わざとそうしてるつもりはないんだけど、そうなっちゃうんだよね、不思議と」

 

次いでそう言われた時に、「あぁ〜」と納得してしまった。なんとなく、わかる。経験してないけど確かに、と思ってしまった。女の人が男の人に嫁ぐ以上、そうなるように出来てるものなんだろうなって、妙に納得。

 

あの時の私は高校生で、ぼんやりと「じゃあそれを超える友達ができたらいいな」なんて思っていたりした。そして今いる友達が、どうかそうであってほしいなと。

高校生にしかない輝きを、まるで人生のただの通過点のように扱ってしまうことが嫌だった、幼い私なりの抵抗だったんだと思います。

 

でもそれから数年。今の私は、あの時の叔母の言葉がますます深く納得出来るようになってしまう歳になりました。

卒業して就職したけどまだ学生の友達もいて、なんだか自分の感覚も学生みたいな気持ちが抜けなくて。

言ってしまえば大人と子供の真ん中で、どっちつかずの宙ぶらりん状態、みたいな今。

どんな方向に人生が傾くかは、きっと今次第なんだろうなあって思ったりします。

些細なことでもなんでもいいから、幼い頃からの憧れや小さな夢とか、とにかくそういうものを叶えるなら今なんだろうなって。あの時なりたいと思った大人になるには、今なるか・ならないかなんだろうなって、なんとなく思ってる。

 

 

「これからが一番楽しいからね。20代。大変かもしれないけどお金も今よりたくさんあるし、自分のために使えるし。」

 

これはバイトを辞める時、パートさん2人に言われた言葉。誰かに言われた言葉の中で、ここ数年で一番救われた言葉でした。

 

10代だったり学生時代を振り返って懐かしむ大人や、その頃が一番楽しいよ、自由だよ、と言ってくる大人が、私の周りには多かった気がして。

無論、私もそう思っていたし、なんなら今も思ってます。10代が一番だって。

なんなら昔こんな風に書き残してる。

 

大切にしてねって思う。10代という理由で許されることが世の中にはたくさんある。そこにたくさん甘えればいい。毎日がもう二度と戻ってこないのは同じはずなのに、あの瞬間は他のどんなものにも代えられないような輝きを持っているから。

 

だから10代が華だと思っていた私にとって、「これからが一番楽しい」と言う大人を初めて出会った時、新鮮かつ衝撃でした。

そしてそれが結構これからに対して希望となる言葉でした。

 

大人たちが「10代が一番だ」と言う理由には、学生でいられるから、というのがきっと大きくて。

働くということは、社会の波に揉まれること。我慢や文句を静かに受け入れて、それが大人になるとされること。

そういうしがらみを知っているからこそ、働いてる大人たちは「10代が一番だ」と言うんです。そして子供たちもなんとなくそれをわかってる。だから大人になりたくない、ずっと学生でいたいと願う。

 

でも、私の身近な大人の中には、働き始める20代のことを思い出して「一番楽しいよ」と言える人がいる。働いて、日々の生活に責任を持つことだけが大人じゃないんだよ、と知ってる人がいる。それに伴う自由があるんだよ、と楽しさを知ってる人がいる。

静かに心の中で、そうなりたいと思った瞬間でした。個人的に、働き始める今この時にそういう人たちと出会えたことが良かったと思う。

 

 

書いてたら会いたくなっちゃったな。くだらないひとりごと。

 

BGMは宇多田ヒカルの『テイク5』。

 

音だけで透き通った雰囲気を出せるのが本当にすごいよ。Bメロで下ハモが効いてるメロディを聴いた時、これが私が一番最初に好きになった宇多田ヒカルの声だなあと思い出しました。

テイク 5

テイク 5